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平良怜南さん(地域共創研究科公共社会プログラム1年次)と松森史晃さん(教育学部保健体育専修4年次)が日本トレーニング指導学会大会にて優秀研究表彰を受賞 目標3:すべての人に健康と福祉を

 本学の平良怜南さん(地域共創研究科公共社会プログラム1年次)と松森史晃さん(教育学部保健体育専修4年次)が、2024年11月30日に開催された第13回日本トレーニング指導学会大会(大阪学院大学)にて研究成果を発表し、優秀研究表彰を受賞しました。優秀研究表彰とは、日本トレーニング指導学会が主催する学会大会で発表された全ての研究の中から最も優れた研究発表に対して三つの部門(一般、大学院生、学生)より表彰されるものです。
 受賞した2名は、砂川力也准教授が指導する大学院生と学生であり、特に平良さんは、過日開催された日本スポーツパフォーマンス学会大会(7月16日)、日本体育?スポーツ?健康学会大会(8月29日~30日)にも研究成果を発表しています。

JATI-日本トレーニング指導者協会-

〇 大学院生の部
<受賞者>
 平良怜南(地域共創研究科公共社会プログラム1年次)

<受賞研究発表名>
 速度基準を用いたスクワットジャンプトレーニングが最大筋力、スプリントタイムおよびジャンプパフォーマンスに及ぼす影響

<研究の内容>
 本研究では、速度基準を用いたスクワットジャンプトレーニングが運動パフォーマンスに及ぼす影響を検証しました。男子大学生を対象に、仕事量が異なる2つのグループに分け、約2か月間のスクワットジャンプトレーニングを行いました。その後、最大筋力、スプリントタイムおよびジャンプパフォーマンスの変化を測定し、トレーニングの効果を比較しました。その結果、バリスティック動作を伴うことで低重量かつ少ない仕事量でも運動パフォーマンスの改善に有用であることが示唆されました。

<平良さんからのコメント>
 この度、第13回日本トレーニング指導学会大会において「大学院生の部 優秀研究表彰」を受賞いたしました。このような栄誉を頂けたことを大変光栄に思います。本研究を進めるにあたっては、被験者の動きを観察していく中で新たな気づきを得ることもあり、その過程が次第に面白く感じられるようになり、研究の奥深さを改めて実感しました。その魅力に触れる中で、研究という道の素晴らしさを再認識するとともに、今後の研究活動への意欲を一層強くしております。この成果を自信に、これからも研究に真摯に向き合い、トレーニング科学の発展に貢献してまいります。最後に、砂川先生をはじめ、実験にご協力くださった皆さまに心より感謝申し上げます。

口頭発表する平良怜南さん

〇 学生の部
<受賞者>
 松森史晃(教育学部保健体育専修4年次)

<受賞研究発表名>
 異なるセット構造のスクワット運動が挙上速度に及ぼす影響

<研究の内容>
 本研究では、スクワット運動での反復回数とセット数の組み合わせ(6条件)が、バーベルを持ち上げる速さにどのように影響するかを検討しました。具体的には、ワークアウト内での休息時間(セット間の休憩)の合計を500秒に設定し、セット数に応じて調整するプロトコルになります。実験の結果、1セット当たりの反復回数が多くなるセット構造では疲労の影響が強く、競技スポーツに重要である速度優位のパワー発揮を目的とする場合には、反復回数を減らしセット数を増やす方法が効果的であることが明らかとなりました。

<松森さんからのコメント>
 この度、日本トレーニング指導学会の学生の部において、優秀研究表彰を受賞できたことを大変光栄に思います。研究は8月後半からスタートし、測定協力者のスケジュール調整や機器の不具合など、順調に進まないことも多くありました。しかし、砂川先生の温かいサポートをいただき、無事発表まで準備を進めることができました。砂川先生には感謝の気持ちでいっぱいです。今回の学会に参加し、さまざまな研究に触れることができ、研究の面白さや魅力を改めて実感しました。この経験を糧に、次は卒業論文発表会に向けて、さらなる成長を目指して取り組んでいきたいと考えています。

ポスター発表の砂川力也准教授(左)と松森史晃さん(右)

<砂川准教授からのコメント>
 平良さんと松森さんの研究は、近年トレーニング科学分野で注目を集める「速度基準」をテーマに取り組んだ内容になります。トレーニングで扱う重量や回数、さらにはセット数を速度基準で評価をする試みとなりますが、お二人が行った研究では、速度基準の合理化?効率化の観点がより明確になったと感じています。お二人は、これまで多くの対象者の測定に加え、膨大な数のデータ分析を行い、先日の学会発表に至りました。そのうえで、今回の優秀研究表彰の受賞、それも二人同時に成し遂げたことは、指導教員として幸甚の極みであります。実験に参加してくださった対象者の皆様、研究に御協力いただいた皆様には深く感謝申し上げます。