~2020年、琉球大学は開学70周年を迎えます。~
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琉球大学では、令和元年12月3日(火)に「次世代に向けた大学経営のあり方 ― いま国立大学に求められる経営関連人材像と科学技術政策の問題点 ―(江端という“新人材”のキャリアを事例に)」と題して、東京工業大学 総括理事?副学長特別補佐/教授である江端新吾氏を講師に特別講演会を開催しました。江端氏は内閣府政策統括官(科学技術?イノベーション担当)付上席科学技術政策フェロー 第10期科学技術?学術審議会 研究開発基盤部会 委員も兼任しています。
講演では、江端氏の出身大学である北海道大学での「URAステーション」の立ち上げの経緯や大学IRを活用した経営改革の推進、グローバルファシリティセンターの創設に伴う大学資産の有効活用事業などが紹介されました。機器の共用化に関しては、設備の共用化と共に技術職員の持っている技術の共用化も重要な課題であり、技術の伝承を踏まえた人材育成拠点としてのグローバルファシリティセンターが提案されました。
大学経営改革のポイントとして、江端氏の所属している東京工業大学の事例を上げ、学長を議長とする経営戦略会議や次世代人事戦略として教員、事務職員、URA、技術職員の横断的な移動を可能にした新規職階制度について説明がなされました。マネジメント専門職員の提案など、従来の職を超えた新たな俸給制度について斬新なアイディアが示されました。
講演の終盤では、大学の教員、事務職員、URA、技術職員、全てのステークホルダーがフラットに集まる「場」の形成として、将来の学会設立に向けた「研究基盤イノベーション分科会」の新設と技術職員の能力を引き出すためのしっかりとした評価やキャリアパスを形成する事の重要性と大学オリジナルの仕組み構築の必要性を訴えて特別講演が終了しました。
講演会の様子
大学経営を語る江端新吾教授