お知らせ

2023年 学長年頭挨拶

はじめに

 新年、明けましておめでとうございます。
 2023年、令和5年の年明けにあたり、新年のご挨拶を申し上げます。
 この挨拶では、前半に昨年の取組みを振り返り、後半で今年の主な取り組みについて、私の考えをお話したいと思います。

1.昨年度の主な取組み

 昨年の主な取組みについてですが、新型コロナウイルス感染症への対応が引き続き大きな課題でした。皆さまの協力でしっかりと対応できたと思っております。
 また、第4期中期目標?中期計画期間に入るにあたり、ビジョン計画そして年度計画を策定しました。全学で議論いただき、作り上げたところです。

 次に、大学院地域共創研究科の設置、活動開始があります。新たな観点を取り入れた教育研究活動が勢いよく開始されました。
 次世代人材育成事業(女子中高生の理系進路選択支援プログラム【琉球リケジョ】?ジュニアドクター育成塾【琉大ハカセ塾】?グローバルサイエンスキャンパス事業【琉大カガク院】)を継続して実施できているということを非常に嬉しく思います。

 JST共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT事業)では、地域大学で初となる2件採択(共創分野の本格型、及び地域共創分野の育成型)となりました。
 また、コアファシリティ事業が勢いよく推進されているのも特筆すべきポイントです。

 次に、国際連携、SDGs推進等についても、様々な取組みを実施してまいりました。
一つ取り上げると、第7回世界のウチナーンチュ大会2022の開催と連携して記念シンポジウム「琉球大学と中南米県系人との未来を考える」を開催し、本学が果たすべき役割について討論いたしました。
 中南米の県系の方々に参加いただき、非常に良いシンポジウムになったと思っております。

 キャンパス移転に向けた取組みも大きく進みました。
 病院の診療基盤の強化も力を入れて取組み、大きく前進したと思います。

 それでは、次に、今年の主な取組みについて話をしたいと思います。

2.今年の主な取組み

 今年、令和5年度は、大学機関別認証評価の受審に向けしっかりと準備をしたいと思います。
 西普天間住宅地区跡地への医学部?病院の移転まで、残すところ2年になります。その移転に向けた取組みの推進も大事です。
 GakuNin RDM(研究データ管理基盤)の利用とありますが、国立情報学研究所が取り組んでいるシステムを活用したいと考えています。
 「ウィズコロナ」時代の、新型コロナウイルス感染症への対応も重要です。引き続き、油断なく取り組んでいく必要があると思います。
 赤文字で記載している琉大トランスフォーメーション(RX)の推進による大学機能の大幅向上を図っていきたいと思っております。なお、RXについては、詳しく説明したいと思います。

3.琉大トランスフォーメーション(RX)の推進

 RXは琉大トランスフォーメーションの略称ですが、本学の組織及び業務全体をデジタル技術により変革し、本学の在り方そのものの変革を目指すような取組みにしていきたいと考えています。

 RXは、昨年から強力に進めているところです。
 4月には事務書類の電子化を開始し、8月には学長メッセージ「琉大トランスフォーメーション(RX)」推進宣言を出しました。これに基づいて、9月にはRX推進本部を設置し、RX推進基本方針を策定?公表いたしました。そして今、これらに基づいて、準備ができたところから、実現に向けて実施しています。その一つに、昨年11月に開始した兼業手続きの電子化があります。電子化により本業務が圧倒的に楽になり、多くの教職員に電子化の恩恵がまた1ステップ及んだと考えています。
 こうしたものを次々と展開し、今年はRXの推進を大いに加速していきたいと思っております。

 以下のスライドは、琉大トランスフォーメーション(RX)の概念図です。
 DX、デジタイゼーション、デジタライゼーションという言葉が出てきますが、言葉の意味と関係性と押さえることを目的として作成した図です。折々、立ち戻って確認いただければと思います。

4.RXが目指すところ

 RXが目指すところになりますが、以下のスライドに現在から近未来に向けた取組みを示しています。スライドの右下に書きましたように、機能高度化の手法、あるいは意識の変革ということが非常に大事だと考えています。
 楽しくチャレンジ、そして、まず実行。プログラム開発で言われているアジャル型開発の精神で進めていきたいと思います。そして、デザイン思考をしっかり押さえて進めたいと考えています。

おわりに

 このような取組みを通じて、大学機能の高度化と構成員の充実したキャンパスライフを実現していきたいと思っています。
 そして、本学が掲げている2つのキャッチフレーズである「地域とともに豊かな未来社会をデザインする大学」「アジア?太平洋地域の卓越した教育研究拠点となる大学」を目指して歩みをより速めたいと思っています。
 皆さまと一緒に取り組んでいきたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。

 最後になりましたが、今年が皆さまにとってより良い年になることを祈念し、新年の挨拶といたします。

2023年(令和5年)1月4日
琉球大学学長  西田 睦

 

PDFをダウンロード